そまびとたちの奮闘記

NPO法人信州そまびとクラブ。
山仕事をしながら、
林業のこれからの姿を提起します。

2009年6月30日

見せしめ

今年も、草と格闘するあつ~い3ヶ月間がはじまりました。村を囲むシカ避けの柵に沿ってひたすら歩く、ダイエットの季節です。村での暮らしには、このようにリズムが、つまり季節感があって良いのですが、どうも夏がくるたびに老け込んで行くような気がします。

 

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 ところで、生産者にとり、汗水たらしてようやく出荷にこぎつけたレタスを、バクバクと食い荒らすシカは恨んでも恨みきれない存在です。効果の程は不明ですが、こういう見せしめをしたくなる気持ちは、村人なら誰しも理解できます。

 

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 畑地の全周を電気柵で囲んでいるのですが、それでもシカが侵入するため、畑一枚一枚もネットで防衛しなければなりません。

2009年6月26日

葉っぱでビンゴ

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町田市の小学5年生の移動教室では、はじめての試みとなる林業体験。イワナつかみ取りの後だったので、だいぶ疲れ気味の子もいたけれど、今日、森の中へ入ったことが少しでも良い思い出となって心のどこかに残ってくれるといいな、と思いました。


 実施を前に、ふと自分の小学生時代の思い出に問い合わせしてみると、実に断片的なことに気づきました。
 訪問先や仕掛けてくれた大人たちは真剣に準備してくれていたのだろうけれど、存外子供の印象に残ることはそんな思惑からは遠く離れたところにあるのかもしれません。

 

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 今回は40名が二クラス。合計80名なので、いっぺんに作業をするわけにゆかず、40名ずつの交代で除伐体験を行い、待機する40名には葉っぱのビンゴゲームをやってもらうことにしました。
 ところが、これがまた思惑からはずれて、景品があるわけでもないのに、みんなのビンゴへの集中力がすごかった。子供たちの観察力には脱帽です。そのうえ「森には必ず持ち主が居るから、班で話合って採取は最低限に」という条件も、みごとにクリアしてくれました。
 今日も新しい発見のあった一日でした。

2009年6月21日

キャンプファイヤー

皆さんはキャンプファイヤーの思い出をどのくらいお持ちでしょうか。遠い小学生時代の林間学校での思いで。夏休みの子供会か何かでの、おぼろげな記憶。独立起業する以前の自分にとっては、だいたいその程度のものでした。ところが、これまで何度かお伝えしてきたように、都会からのお客さんの受け入れを手伝うようになってからというもの、要林産にとっては重要なテーマのひとつになりつつあります。まさかこんなことになるとは、まったく予想していなかった展開です。


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 昨晩も、三鷹市からみえたハイキングツアーの皆さんとキャンプファイヤーを楽しんだのですが「奥が深い」とでも言いましょうか、ちょっとはまりそうな雰囲気なのです。


 聞けば、このツアーをきっかけに交流が始まる方も少なくないとか。村の自然を楽しんでもらい、いい汗をかいて健康にも役立ち、人と人との出会いの場にもなる。そしてこのところ感心しているのは、事業の中で、受け入れ側の職員である地元の若い人たちの動きがとても良いのです。
 ここにもうひとつ、私が日頃から考えている森を軸にした地域間交流を加えることができたら...。そんな欲求がムクムクと起き上がるのを感じるこの頃です。


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 「自分はいつまで元気に山歩きを続けられるだろうか...」。

 年齢のせいもあるのかもしれませんが、歩くことが好きな人たちといると、以前は無頓着だった健康のことも考えることが多くなりました。遠くから出かけてくださった皆さんに、いろいろな意味で感謝する二日間でした。

2009年6月19日

事業実施主体に

昨日、毎年県の地方事務所で行われる造林補助事業の説明会に行ってきました。

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 今回のポイントは、昨年秋施行の「間伐等の実施の促進に関する特別措置法」により、要林産のようなミクロ業者でも事業実施主体になることができるようになったという点です。配布資料によれば「事業実施主体とは、森林所有者から間伐等の森林施業等を委託され実施した場合に、補助金の申請者となり、補助金を受領する者です」となっています。今年はぜひこの制度に乗っかって、森林整備を進めてゆきたいと思います。


 他にも、補助申請に際して必要になる測量器具の貸し出しについてや、測量の実技と、データの図化の説明会も行われました。地方事務所に行けば、図化のためのパソコンまで使わせてもらえるようになりました。やる気のある人たちなら仕事を進められる環境がどんどん整いつつあります。もう言い訳はできません。

2009年6月17日

四国!

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13、14日、高知県香美市と徳島県上勝町で行われた国民森林会議のお出かけ公開講座を受講してきました。

 

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 高知駅で夜行バスを降りると、南国ムードがただようフェニックス(かな?)の並木道。そして路面電車。近ごろ遠出をしていないきこりにとっては、何を見ても新鮮なものばかり。

 

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 シンポジウムの共同主催者である「高知県緑の環境会議」の事務局さんと森林組合職員さんの運転で、視察地の谷相(たにあい)団地へ。有名マンガ家の出身地だそうで、森組事務所のある商店街には、ドキンちゃんやバイキンマンのオブジェが並んでいます。
 この町並みから山に上り、集約化で搬出間伐が行われたスギ林を見学しました。「所有者の為の集約化」であることを物語るように、山では所有者の皆さんも加わり、一緒に昼食をごちそうになりました。
 全国の林業関係者には笑われてしまうでしょうが、ここであらためて、まだ自分がスギ林を愛していないことを感じました。カラマツ林を見慣れている目には、どうもこの殺風景なところが好きなれない...。それから、切り土を見て、土の安定している様子が羨ましかった。個人的には施業後よりも施業中の現場で人に会いたいのですが、それは今回の趣旨から離れることなので、我慢。

 

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 午後からのシンポジウム「どう育む森と水と循環系」には、会場となった高知工科大学の皆さんがたくさん参加し、その新鮮な意見や質問に、同じく客席で聞いている身でありながらも、身の引き締まる思いがしました。
 「自分には、この人たちに説明できる施業ができているのだろうか?」シンポが終了し、会場を離れてからもずっと自問していました。

2009年6月11日

東信自然史講座

私が所属する東信自然史研究会の記念すべき行事なのですが、残念な
ことに四国行きとぶつかって参加できません。せめて、この場をお借りして
PRさせていただきます。 ・・・興味あるんだけどな~

 

 

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 今年度長野県の助成を受けまして「東信自然史講座」という
勉強会を開催することになりました。
 この講座は、自然環境について、生き物について、もうちょっと
詳しく知りたいという会員の想いから、毎回、生き物の研究者や
専門家をお呼びして、自然環境や生き物について分かりやすく
解説してもらおうという企画です。

日  時: 6月14日(日)13:30~16:15(受付開始13:15)

会  場: 小諸市民会館(小諸市役所横)大会議室

その他:参加費無料、予約不要

主  催:東信自然史研究会

 6月のテーマは、「里地里山の貴重な生き物」ということで、以下の
講座があります。

①「シナイモツゴの現状・生態と里山環境がもたらす多様性」(信州大学 小西繭)

②「佐久のヤマコウモリ」(東信自然史研究会 辻明子)

 7月以降も楽しくてためになる講座をご用意しております。

 

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明日から出張

出張・・・ 勤め人時代は甘美な響きを感じたこともある言葉ですが、近ごろは歳のせいか出不精になり、要林産の出張は年に2~3回のペースになっています。


 明日はその年2、3回のうちのひとつ、花の東京へ出かけます。でも東京は中継地にすぎず、最終目的地は高知と徳島。このブログでも何度かお伝えした国民森林会議の行事で、お出かけ公開講座に参加するのが目的です。
 13日の高知では香美(かみ)市というところにおじゃまし、谷相団地というところを見学したあと、シンポジウム「どう育む、森と水と循環系」に参加します。14日は上勝(かみかつ)町で、葉っぱビジネス、森林整備、マイオマス生産を見学し、午後からのシンポジウム「森林の保全と活用をどう進めるか―上勝から学び、ともに考える―」に参加します。


 夜行の高速バスが新宿から出発するので、眠り薬を兼ねて、日頃からお世話になっている皆さんとアルコール補給を行う予定です。戻ったら、リポートしますね。

伐倒

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内輪の話題ですみません。チェンソーのガイドバーが届かない太さの木で、何か良い方法があれば教えてください。画像の機械は346で、バーの長さはたしか14インチです。所有している機械で一番長いのは、付け替えで18インチですが、面倒なので使わないという前提です(と言うか、基本的にバー二本分よりも太い木という設定です)。


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 画像左上に写っているのが、バーが届かない分、幹を切り欠いたところです。現状このやり方です。私の場合、もともと受けが60度から70度と大きいので、切り欠いた長さ分は余裕で切取ってしまいますから、材の元が短くなり材価に影響するということはありません。
 また謝ってしまいますが、レベルの低い話ですみません。

2009年6月 8日

励ましの言葉

 

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今日も都会からのお客様を案内しながら、癒されてしまいました。今回のお客様は町田市からのトレッキングツアーの皆さんです。


 昨年10月にも書きましたが、きっと自分よりも何十倍も多くの場所を歩き、いろいろと見てきているはずの人たちから、ツアー終了時「とても楽しかった」と声をかけられると、言葉で表現できない快感につつまれてしまいます。でも、美味しいものにはそれほど料理人の腕前は必要ないのですよね。たいていの人は素材の味にこそ値打ちを感じるのです。


 バスの窓越しに手を振ってくれる皆さんを見送りながらやっと気づくのです。「あぁ、あれは自分に対しての励ましの言葉なんだ」と。だから単純な私は素直にお願いします。「来年も励ましに来てください」と。

2009年6月 4日

共同体

先日このページ(田んぼで)にコメントしてくださったPhytoncide1059さんが、5月30日の朝日新聞の別冊「be」を送ってくださいました。読んだあと、何かが変わったように思います。Phytoncide1059さんありがとうございます。


 その新聞記事には、平均年齢81歳、20軒のうち11世帯が独り暮らしという集落に暮らす48歳の民俗学研究者の日常や思いが紹介されています。
 読後に感じた自分の変化は何だろうと考えますが、わかりません。それが見えるまで、もう少し時間がかかりそうな気がします。ただ、この記事のテーマのひとつである共同体という言葉と、自分の距離がずい分近まっていることに気づきました。
 記事に登場するジェフリーさんのような一体感にはまだまだ至りませんが、生活を保つことに必死で、共同体の責任は果せていない自分でも、己の暮らしへの無知を知らされている、欠落している部分の輪郭が、少しずつはっきりとしている。そのことを感じました。


 ジェフリーさんは、日本を知れば知るほど好きになり「知られていない日本を世界に発信したい」と思うようになった。と言っていますが、「世界に」どころか日本に対しても発信しなければならないことがたくさんある、そしてそれは彼のように英語を操れない自分にもできることかもしれない。傲慢かな??


 ジェフリーさんの周囲の人たちのコメントにあった、南九州市の福祉課長の「まず自分たちがすべきことから考え始める。行政に頼ろうとしない」という言葉も、強く印象に残りました。この記事そのもののアーカイブは見つけられませんでしたが、同じ人を扱ったURLを見つけましたのでお裾分けいたします。 

MSN産経ニュース
「宮本常一の代表作を英訳 鹿児島の農村に住む米国人」

2009年6月 1日

若き森林所有者と

代替わりした森林所有者から、間伐作業を体験したいという要望がありました。もとより、森林経営だけで生活できる林家は稀な上に、林を持つ専業農家の方でも、手入れをする若い人が少ない中、村から遠く離れてサラリーマン生活をしているこの所有者の方から出た要望は、林業に関わっている者にとって、たいへん嬉しく幸せなことです。この方の林を施業することになったので、昨日は一日降ったり止んだりの中、参加者ひとりの間伐体験会を行いました。


 林に入った瞬間、まずは己の軽率さを反省しました。
 日本全国の人工林が伐期齢に達している現在、これは避けて通ることのできない問題なのですが、この林も、はじめて作業をする人にとっては、あまりにも危険でテクニカルな林だったのです。ざっと見たところ20mを越えるアカマツが1000本を越える密度で立っています。平らな場所だからと安易に考えていたのですが、どこからどのように始めれば導入部になるのか、考えてしまいました。


 結果は言うまでもなくかかり木の展覧会で、禁じ手の連発となり、はじめての方にいちばん大切な「安全」を強調するには程遠い一日となりましたが、それでもびしょ濡れになりながら「おもしろい」と言っていただけたので、ホッと胸をなでおろしました。


 木が利用されていた頃の林家は、下刈りや蔓切り、除伐など、さほど大規模ではない作業を少しずつ行いながら、次第に大きくなる木へと作業対象をステップアップすることができたのではないかと想像します。そういう意味では、どんなに所有者に情熱があっても、一朝一夕には自前作業ができなくなっている理由と現実を、改めて実感することができた貴重な一日でした。

2009年5月28日

田んぼで

昨日、村に唯一残った現役の田んぼから子供たちの声が聞こえてきました。「いよいよ小学校の田植えかな」と思いましたが、それにしてはホイッスルが聞こえてきて様子が違います。そばに車を止めて見るとご覧の通り、そこではバレーボールの熱戦が繰り広げられていました。


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 おそらく代掻きを兼ねているのだろうと思いますが、先生も審判で忙しそうだったので話を聞くことはできませんでした。
 おもしろかったのは、子供たち以上に、そのドロドロの姿を見てキャーキャー言っている役員のお母さんたちの顔。でも大丈夫ですよ、ここのお母さんたちのほとんどは、泥や土を暮らしの一部として内包しています。そういうお宅には洗濯機も普段着用と泥用の二台があるほどですから。

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2009年5月25日

林業体験は雨、でも

東京の町田市大地沢青少年センターが募集した「川上村 子ども自然体験塾(林業編)」のお手伝いに行ってきました。こんなことを書くと叱られてしまうのですが、3年目を迎え、今回ようやく「学ぶことよりも、まず楽しんでもらうこと」が大切とわかり、また、とても嬉しかったこともあったので記録しておきたいと思います。


 今回は小学生30人が参加し、1日目は除伐体験。2日目は林内の歩道作りの予定でしたが、雨でクラフト体験に変更になりました。この事業の作業体験の素晴らしさは、何と言っても地域の大人たちが大勢で安全面の指導をしてくれることです。今年も、町田市の施設がある秋山という集落の林野保護組合の役員の皆さんが、付っきりで子どもたちのめんどうを見てくれました。この作業の中でやっと気づいたことがありました。それは、子どもたちにはとにかく森の楽しい思い出を持って帰ってもらうことが大切なのだ、ということです。実に当たり前のことなのですが、私はこれまで「林業体験」という言葉にがんじがらめになってしまっており、とにかく参加者全員に作業後の充実感を味わってもらうことを第一目標としていたのです。


 でも、よく考えてみれば、彼らの集中力を2時間以上も作業のためだけに集中してもらうなどということは、はじめから無理な話なのです。たとえば、森の中に展開し、1本目の蔓を切ったところから、ターザン遊びが始まってしまうこともあるのです。いままでこんな場面に遭遇すると「何とか本来の作業に戻さなければ」と、とにかく焦る自分がありましたが、今回、ヤマブドウの蔓から滴る水を夢中で飲んでいる子どもたちの姿を見たときに、私はこれまでの自分の間違いに気づきました。この気づきには、ある独特のシチュエーションがあったのです(実はここにいちばん感謝しています)が、そこは省かせていただきます。とにかくやっと目が開いた、そんな体験でした。

 

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 2日目は降られてしまい、クラフト作りを行いました。作業の前に南佐久南部森林組合職員による、村の林業の歴史パネルの説明が行われたのですが、この光景が自分にとってたいへん印象的なものでした。この施設ができて10年以上が経過しましたが、ハード優先の事業が多い中で、以前からこうした森林組合職員によるソフト活用が行われることが私の希望だったのです。説明不足ではありますが、とにかく感動的でした。こういう機会を設けてくださった町田市の担当の方には、上記の気づきにも増して感謝しています。

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子どもたちがこの施設でお弁当を食べる姿。何気ない光景なのですが、10年来の夢でした。

2009年5月23日

高能率搬出システム

佐久地域の素材生産業者(山から材木を出す人たち)が発起人となり、佐久地域高能率搬出システム開発グループが設立されました。要林産はまだろくに材木を出すことができないのですが、昨日、その設立総会に出席しました。経済的に入会金を払うことができない状況なので、信州そまびとクラブのふんどしをお借りしての出席でした。


 このグループでは、今後新たな機械システムの導入などを検討するために、機械デモを依頼しての勉強会はもちろんのこと、すごいのはおたがいの現場を見せ合う、ということも行うそうです。初代会長は森林組合、事務局と副会長は有限会社という布陣なので、生産業者のヨコの結びつきが強くなることは間違いないでしょう。今後が楽しみです。


 役員、規約や予算の確認の後、来賓挨拶に続き記念講演が行われましたが、この講演が実に時宜に合った重要なものでした。講演したのは林材ライターの赤堀楠雄さんで、近ごろの国内の新生産システムの動きや、大規模に木材を扱っているプレカット工場の情報やその工夫などを、画像によりわかりやすく説明していただきました。


 最後に、全国の林業を俯瞰している赤堀さんならではの重要なメッセージがありました。そのひとつに「現在の国内の人工林は伐期を迎えているものが多いが、ここでもし国産材が動き出して、持続的に木が必要になった場合、今の伐期齢の分布のままでは対応できなくなる。林業界は未植栽地問題を含め、次のアクションを考えて行動する必要があるのではないか」というものがありました。これは業界のみでなく、日本社会存続の根幹を成すものともいえることなのですが、はたしてこのメッセージを会場にいたどれほどの業者が「自分のこと」として感じてくれたのか、もしかしたら「伐ったあとは行政が考える、だからこのメッセージは出席している行政へのものだろう」という先入観を持つ人がいるのではないか、そんな心配をしながら会場を後にしました。

2009年5月18日

制度資金の申請

林業・木材産業改善資金というものがあります。長野県のホームページでは「林業・木材産業に携わる方が、経営の改善を図るため機械・施設等を導入する場合に、無利子で貸付けを受けられる制度です」と説明されています。


 個人の場合で1500万円まで借りられるこの制度を活用して、自分の山に道を入れ材を出しながら経営したいと考えている方がいるのですが、書類作りができない、ということで声をかけていただきました。


 「日当は出すから...」こんなにありがたい話はありません。なぜなら、いずれ自分も機械を導入することになれば、こうした制度のお世話にならなければならないわけで、そのための最高の勉強の機会を、お金をいただきながら与えてもらえたのですから。


 今回は5ヵ年計画で合計1000万円弱の融資。中古バックホー導入と、林道の修理、作業道の作設、間伐などを組み合わせた計画書を作成し、ハンコを押すだけの形にして、先日依頼者にお渡ししてきました。この申請が形になり、やがて地域の山作りにつながってゆく日を楽しみにしています。

2009年5月16日

ブル集材

 

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何年ぶりかでブルドーザーによる集材の現場に行きました。今回も、村の先輩グループのお手伝いです。本業のレタスの植え付けがはじまり戦力ダウンしているところに、ご覧のようなハードな現場が重なり、若手(?)の私に声がかかりました。一面立木の無くなった斜面にポツンと見える黄色い点がブルドーザーです。

 


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 これがブル君のアップです。イワフジのCT35。私の写真の腕前がもう少しよかったら、けっこうな傾斜であることと高度感を表現できるのですが残念。運転台に乗ると高度感が増し「大丈夫なの?」という感じがします。後部についているウインチからワイヤーを引っ張り出して目的の材木のところまで人力で延ばしてゆきます。これがかなりの重労働です。

 


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 山の上では、材木にワイヤーをかけて、「巻け」の合図の前に、滑り落ちる材木に巻き込まれないように退避します。この皆さんが60代後半から70代の先輩です。たぶんその歳になった頃の私には無理でしょう。

 

 

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 オペレーターが「おーい、巻くぞ」の合図。ワイヤーは100m、めいっぱい引き出しました。


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 材をおろした後、そのままブルで土引き(どびき)と呼ばれる材運びを行います。当地ではなだらかな山が多いので、このブル集材が主役です。

2009年5月13日

環境フェア総集編

一週間以上過ぎてしまいましたが、県の環境フェアでお伝えしていなかったことの報告です。

 

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 チェンソーカービング「シトロン」の饗場良夫さんです。
 大型機械搬入の手間や機械音のことなどで、いつも会場の一番端っこを利用させてもらうそまびとですが、そんな立地条件でも人を呼び寄せてくれる最大の功労者です。チェンソーパフォーマンスは多くの人の関心を集めます。 


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 長野県林業士会佐久支部との協働ということもあり、今年はテント二張りの大所帯でした。上の画像は薪をメインにしたブース。下は左から県の佐久地方事務所林務課が設けた森林整備の相談コーナー、地元の山口商会さんによる森林整備用品の販売コーナー、そしてそま会員「樹」さんによるクラフト紹介のコーナーです。
 各々のミッションは異なりますが、要は同じ旗の下(と言うか、人かな)に集うものということで、楽しい雰囲気の中で一日が過ぎてゆきました。下画像のテントには「岸野小学校」の文字が輝きます。

 

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 薪割機のアップ。オペレーターはそまびと専従の森林インストラクターK村氏。花嫁募集中です(などと書くと本人には迷惑千万ですが)。余談ですが、私はこんないい男を独身のままにしておく国には、未来はないと常々思っています。・・・年寄りのおせっかいですかね。


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 手動薪割機のアップ。そまびと会員の方が持ち込んでくれました。残念ながら今のところ当地域ではネットでしか入手できないようです。効率面で動力式には劣りますが、時間さえあれば力の無い人や慣れない人にも、安価に安全に薪を割ることができるという、これからの日本には不可欠なアイテムです。

 

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 森林整備についての行政の相談コーナー。アンテナを高くし、網を広げる。この地道な努力が大切なんだと思います。相談者が来てましたよ。
 ここでの相談の対象面積が0.1haでも100haでも、評価に違いはありません。なぜならば未だ日本の人工林の大部分は「整備するかしないか」という最も基本的なフェイズにあって、その突破口作りが急がれているからです。
 付け加えると、まだそのフェイズにしかないのは、私を含めた生産側の、林業の外に居る人たちへの働きかけが不足しているからです。

2009年5月11日

連休

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少し古くなってしまいましたが、ゴールデンウィーク中の村の話題を。


 画像は5月2日の千曲川源流登山口の様子です。毎年、救助隊の手伝いで金峰山とこの甲武信登山口でもある駐車場でパトロールを行いますが、高速道路の割引の影響か、今年は少し様子が違っていました。
 毎年、連休中は駐車する場所に苦労するほどの賑わいなのですが、今年はわずか34台。丁度仕事に来ていた元営林署のベテランもひとこと、「今年は少ねーな」と言っていました。そしてこれもまた高速割引の影響でしょうか、熊本ナンバーや北海道のナンバーなど、いつもよりも広範囲からお客さんが集まっているように感じました。

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 何年か前に環境省の事業で整備された毛木場(もうきば)駐車場。世間では毛木平(もうきだいら)と呼ばれています。地面が白っぽく見えるのはアスファルト面の照り返しで、雪ではありません。
 昭和27年まで、営林署の貯木場と土場があり、千曲源流付近からここまでトロッコの軌道がありました。

2009年5月 7日

カラマツストーブ

 

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環境フェアでの、カラマツストーブで森を守る会(カラモリ会)の出展風景です。


 「夢は現実になる」
 この会が普及をめざしているストーブの誕生を知ったときは、そう感じました。


 カラマツは燃やすと高温になるため、普通は鋳鉄で作る薪ストーブを、鋼鉄製にすることで耐久性をもたせているということです。奥行きが80センチ以上あるので、長い木も楽に入れられます。

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 上部の煮炊きする場所が広いので、余裕で大きな鍋も置けそうです。我が家が村営住宅でなく、自由に穴をあけてよいところならすぐにでも買いたいのですが、残念です。

2009年5月 6日

環境フェア

 

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一見、薪の路上販売テントのように見えますが、5月5日、長野県佐久市の駒場公園というところで開催された県主催の環境フェアでの様子です。今年は信州そまびとクラブ、長野県林業士会佐久支部、カラマツストーブで森を守る会(カラモリ会)のコラボ出展で、いつものように地元のチェンソー屋さんやチェンソーアーティストの方なども参加しての、賑やかなブースになりました。

 

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 あまりに盛りだくさんなので、まずはこのコーナーから。そまびと会員によるクラフトです。特にこの作品「名刺入れ」が嬉しかったので紹介させていただきます。作者はブログ樹[ITUKI]の信州日記を書かれている樹さんです。木製名刺入れについて天然カラマツで作るとどうなのかな?と興味本位でたずねたのですが、何と環境フェア当日に間に合わせて実物を作ってくれました。しかもこの貴重な作品をプレゼントしてくれたのです。とても手のかかっている作品で、忙しい中、よくぞここまでやっていただけたなと、ただただ感謝するばかりです。

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 カラマツならではのこの木目の雰囲気、いかがでしょうか。蓋がないのに「あら不思議!」 逆さにしても名刺は落ちません。1枚でも大丈夫です。・・・というのがこの名刺入れの特徴です。

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そまびとたちの奮闘記 「そまびと」とは「きこり」のこと。現代のそまびと=技能職員たちが起業し、模索しはじめました。

お知らせ

要林産のホームページ somabito.jp をどんなものにしようか、現在思案中です。なにか良い案があったら、ぜひコメントに書き込んでください

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