森からの宅配便

森林に関わる仕事に就いてもうすぐ20年。日々の泣き笑いをご覧あれ!

2009年7月 2日

繋がらんっ!!

 しばしご無沙汰しておりました。
・・・決してサボっていたわけではありません。
ネットが全く繋がらなかったのです(涙)

ついにナカシmac の故障かと、
頼れる兄の元へ緊急入院を考えていましたが
一週間ぶりに繋がりました。

どうやら原因は『お天気』の様です・・・
そんなアホな!って思っていましたが、
雲の厚い日、雨の日がダメ。
一週間ぶりのお天気の今夜、繋がった。
う〜ん・・・まぁイイっか。

 雨の日の現場。
正直気持ちのよいモノではありません。
とくにこのシーズン。
カッパで雨の侵入は防げても
蒸れた自分の汗でビッショリ。下着までビッショリ。
一日この状態でいると、人間ナカナカ落ち込んでくるものです。
チェーンソーも調子がイマイチ。
滑る、転ける、躓く・・・イタイ
心が折れます。

そんな雨の日を乗り越えた後の今日。
なんと仕事のはかどった事か!
あぁ、太陽バンザイ。
・・・って思うのも束の間。
今に灼熱の時期が来て、雨乞いするようになるのよね(笑)
なんて勝手なんでしょう。


 そんなコトより
今日一日、皆が無事に仕事を終えた事を感謝しよう。


      by、ナカシマ アヤ

 

2009年6月25日

稀なコトですが・・・

 除伐が一段落ついたので
又、今週より間伐組に出戻っています。

今日はハッチと二人で現場。

一般の方の山なので、面積が小さく
ポツン・ポツンと離れています。
伸びが良いスギ。
もし誤って反対にでも倒れたら、非常に面倒!
他の所有者さんのところにお邪魔してしまったら、
小さく玉切って人力で運び戻さなくてはいけません。

 なのでクサビが必要不可欠。

カ〜ン、カ〜ン、カ〜ン・・・
テゴワく傾いた木など、ハンマーで叩くと汗ダクになります。
さて、後もう一叩き・・・と力一杯振り下ろすと
『ゴボっ』というヘンな音とオカシな感触。

 ・・・ハンマーが折れたぁ!?

ちょっと、勘弁してよぉ。と思いつつも
私はそんなに怪力だったか?とマジで焦る(笑)
ささったクサビを抜く事も押す事も出来ずしばし放置。
お昼休憩で車に戻りハッチに現物を見せると大笑い!

 『大丈夫。たまにある事ですよ。
  ナカシマさんが怪力なだけが原因じゃないです。』

ははは、そうか。そうか。ならイイや。
午後からは車に転がっていた誰ぞのハンマーを拝借しました。

そして、夕方。
ハッチが見て下さいと、取り出したものは・・・
折れたハンマー!(笑)
二人して、やっちまったのね。ちょっと可笑しかった。

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        by、ナカシマ アヤ



2009年6月18日

Guerrilla Gardening

 確か4、5年前だったと思う。イギリスでの話。

 『ゲリラ ガーデニング』

緑の少ない公共エリアやスラム街などを
勝手にガーデニングしてしまうボランティアグループ。
しかも、彼らの活動は夜。
夜中にせっせと草花を植え
翌朝目覚めると、街が緑一杯に大変身!
不思議な事に、その後の街は犯罪率が低下する。

 ・・・吉和にも現れました・・・

しかも日中、我が庭に(笑)
自由奔放に伸び放題、草茫々の庭。
さすがにこれではイカンと、休日刈り払う事にしました。
午前中はチャリ乗って、夕方涼しくなってから・・・
そんな予定でありました。
ところが・・・
チャリから帰り、洗濯物を干そうと窓を開けてみると

 草がない!?!?!?

とっても綺麗に隅々まで刈払われた庭。
『・・・なして?』目がテンになり立ち尽くす私。
一体何が起きたんだ?

そこに現れた、お向かいさん。

 『今朝早く、岩田さんが刈っとっちゃったよぉ〜。』

はい〜??
慌てて岩田家へ車を走らす。

 『せやないです。20分やそこらで終わりましたよ。』

確かに、明日の休みはデートですかっ?てイヤミ(笑)言うから
庭の刈払いです〜(怒)!!!って
私は言ったよ。

 『色気の無い、休みじゃねぇ〜』

って笑ってたっけ。
畑のヘリ刈るついでに立ち寄って、刈って下さったそうな。
有り難いやら、申し訳ないやら・・・有り難い。


 そんな岩田さん。
今日、チェーンソーで怪我をしてしまいました。
不幸中の幸い。車近くの現場だった為
即、病院へ運ぶ事が出来ました。
何針か縫う膝の怪我。入院は免れましたが
しばらくは自宅療養です。
夕方病院から戻って来た岩田さん。
いつもの笑顔にホッとしましたが、
固定された右足が痛々しかった。

 岩田さん、アナタの半人前も動けないけれど
 今度は私が岩田さんの田のヘリを刈りに行くからね。


       by、ナカシマ アヤ


2009年6月16日

ホワイトボード

 安田林業では、その現場ごとに担当班が決まっています。
いっちょ前に "チームナカシマ" の担当現場も・・・

朝と夕方のミーティングで、現場の進行状況など
打ち合わせていましたが、
主に班長と社長、会話だけのやり取り。
それだけじゃ・・・ねぇ・・・となりまして、

 事務所にデッカいホワイトボードがやって来ました!

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 各班が受け持つ現場の施行図。
各々、マイコマがあり(チビ磁石に名前が書いてあります)
朝、その日入る現場に配置します。
そして仕事後、進んだ面積を記入します。
どの現場が遅れていて、どこの人を回すか・・・
全ての現場の状況を皆で共有する事が出来るのです。
又、その後の施行予定なども張り出しています。

 正直昨年は、班長に連れられるまま言われるがまま仕事をし、
施行地全体図が見えぬまま終了・・・という現場もありました。
このボードのお陰で、今自分がどの山のどの辺りに居るのか
常に意識を持って仕事が出来ます。

 
 ん〜、このホワイトボード、なかなかヤルやん。
・・・でも実はね。このボードの設置には別の意図があるのです。
社長のニヤリと笑う顔が浮かびます(笑)
明らかになるのは2、3年後でしょうか?

 知らぬが仏・・・なんて(苦笑)


       by、ナカシマ アヤ

2009年6月14日

aya-chari

 この春からロードバイクを始めました。

トライアスロンなど、競技用で使用されるアレです。
両親にしろ、友人にしろ
私が何かアタラシイ事を始めたと言っても
もう、だれも驚きやしない(笑)
・・・ははは。

冬に出会った、最高にイケテルB夫妻(!!)の勧めで
話しが盛り上がり、アレヨアレヨと言う間に
私の chari が出来上がってしまった。
吉和はロードバイクのメッカらしく
確かに、走る姿を良くみかけます。
ただ、全くもって興味がなかった(笑)
エッチラコッチラ坂こいで何が楽しいんだか・・・

・・・楽しいんですよ、これが(大笑)
仲間達とワイワイ走るのが一番楽しいですが、
朝早くに出て、一人で走るのも好き。
車でビュンっと通り過ぎて、見落としていた風景が
ドンドン目に飛び込んでくる。
何より、山からの澄んだ気配と森の香り。
あぁ、シアワセ・・・と無心に浸る。

 ただ、問題は一つ。
吉和に住むが故、帰り道は必ず登りだという事。
約15km、グネグネと登りが続きます・・・

 速度 150kmでカーブを攻める二輪車 
 速度 50kmでのんびりドライブする自動車
 速度 10km以下でゲロゲロ言いながらこぐ私

・・・なんかオカシイ・・・ははは。

 本日は走行距離87km。所用時間約5時間。
きっとロードバイクで一日走るにしては、短い距離ですが
今の私にはこれ位が丁度良い。
この夏最大の楽しみは、皆で行く『しまなみライド』
オソロシイ灼熱刈払いシーズン・・・
が、しかし。夏がとっても待ち遠しいです。

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          by、ナカシマ アヤ      

2009年6月12日

苗畑日記 その六

 『アヤさん、そろそろ苗畑が大草よ。』

師匠と二人、見に行くと
おっしゃる通りスギが雑草に埋もれている・・・

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へぇ・・・こないに早く伸びるもんなんだ。
とりあえずこの日は畑のヘリのみ噴霧器で除草剤をまく。
スギ苗にかからないよう、細心の注意を払いながら。

 そして、一週間後。
師匠と永見班、計6名で出動!
頼れるモノは人力のみ。
ハーベスターが駆け巡ろうと、自動枝打ち機が出来ようと
苗畑の草抜きは、きっと永遠人力だろう(笑)

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 手ガマを使い、黙々と黙々と草抜き。
根を深く張ったスギナと格闘する私を見て、
永見のオカアサンの一言。

 『アヤちゃん。それはダメェよねぇ。
  スギナの根っちゅうもんは、
  竜宮城まで続いとるんじゃけぇ!』

笑わすわぁ(笑)


         by、ナカシマ アヤ

2009年6月 8日

ニンジンの行方

 先週のブログで、ちょっと話題になった『ニンジン』
その後、どうなったのかね?

 ・・・思わず食っちゃいました(苦笑)

森林施業プランナー研修、受ける事になりました。
ほらっごらん!
って言う声が何人からも聞こえてきそう・・・

かと言って、現場を諦めた訳ではありません。
現場を知らずして、プランナーなんてトンデモナイ!
社長もそのお考えです。
どんなに良いプランを立てられても、
現場がついて来なければ話しにならない。
実力者揃いの現場でも
上手く動けるプランを立てないと、不完全燃焼。

 現場とプランナー。一緒の熱意、同じ歩幅で進む事。

きっとコレ、重要な事だと思う。
とことん『黒字』にこだわる、攻めプランナー
こんな急傾斜で、このプランやってられるかっ!と、
噛み付く現場作業員。
私はその架け橋の役目でありたい。
つまり、両方の立場でありたい。

 『内業と現場、両方は無理じゃよ。』

そうおっしゃる人は多いけど。
まぁ、やってみんと分からへんやん。

かぶったニンジン、
決して甘くはなかったけれど
食べごたえは、十二分にありそうです。


       by、ナカシマ アヤ


2009年6月 3日

田舎暮らしは『鏡の法則』

 帰宅すると、郵便受けから
デッカイ封筒がはみ出していました。

 『なんぞ・・・??』

と、取り出すと宝島社から。
先日、田中淳夫氏が取材に来て下さった時のものが
本になったのです。

封筒には
"CUTIE" "spring" "sweet" など、
以前は毎月checkしていたファッション雑誌の文字。
こちらサイドからは取材依頼、ないのかねぇ〜
と、ブツブツ独り言を言いながら封を開ける。
出て来た雑誌は、その名も "田舎暮らしの本" (笑)

田舎暮らしの就職先の一つとして、林業が特集されているのです。
この取材をお受けした時、田中さんにお願いした事は

 『楽しい田舎暮らし。さぁ、皆で林業を始めよう!』

と、いう視点では書かないで欲しいという事です。
甘い事だけでなく、しっかりと現実を書いて頂きたかった。

そして、しっかりと書いて頂いていました(笑)
感謝。
社長が面接の時、必ずおっしゃる事があります。

 『林業は誰でも出来る仕事です。
  でも、誰もが続けられる仕事ではないんです。』

本当に、林業を表している言葉だと思います。

雑誌を手に、改めて田舎暮らしの極意って何だろう?
と、考えてみました。

 『鏡の法則』

だと思います。
挨拶をして欲しければ、こちらから挨拶をする。
話しを聞いて欲しければ、向こうの話しをしっかり聞く。
受け入れてもらいたければ、こちらが相手を受け入れる。

だから私は吉和村の人達を愛しています。
たとえカチンっときた相手でも、
先入観を保ちすぎず、好きな所を見つけようと努力する。

 だって私も愛されたいんだもんっ(笑)


       by、ナカシマ アヤ




2009年6月 1日

目の前のニンジン

 ナカナカ聞き慣れない言葉だと思います。

    森林プランナー

読んで字の如く、山をプランニングする人です。
そもそも私は、これになりたくて林業界に飛び込みました。
そして、そのチャンスが
たった1年2ヶ月でやってきました。


 先週、社長は京都へ行かれてました。
かの有名な日吉町森林組合。
森林施業プランナーの育成研修を受けられて来たのです。
その後、色々とワケあって
安田林業の中でもう一名、
プランナーの勉強をする事になりました。
正木班長か、ハッチか(岡田君)、私。
各々考え、木曜日に返事聞かしてくれ。との事。

 どうしよう・・・どうしよう・・・どうしよう・・・

きっと、今までの私なら迷わず飛びついていた。
目の前にニンジンぶら下げられてるんだもの。
けど今回は、いつものように発進出来ない。

 『プランナーであり、
  そのプランを施行出来る作業員でありたい。』

一年林業をやってきて、一番大きな心の変化かもしれない。
現場のスペシャリストになれなくても、
全ての作業、平均点こなせる人材になりたい。
特に今年は "造林" "苗畑" という大きな課題。
色んな事に手を広げすぎて
全てが中途半端・・・という状態は絶対避けたい。

 そして理由がもう一つ。
これ以上、やるべき事を増やして私が保つのか?
という不安。
一年目よりは体が楽に違いないと思っていたけど
・・・とんでもない。
上達した分、仕事は増えるし現場はキツくなる。
(えぇ、当たり前の事ですが)
結局去年と同様、ヘロヘロで帰宅し
10時には瞼が重力に引っ張られている状態。
日曜日や夜に仕事となる日も出てくるでしょう。

休日、林業と全く関係のない仲間と時間を共有して
違う世界で大きな深呼吸をし、
日々の緊張感から思いっきり自分を解放する。
そうする事で又新しい一週間、全力で走る事が出来る。

 『それがナカシマの甘いトコよっ!』

とお叱りの声が聞こえてきそうですが。

あぁ、どうするかなぁ・・・
決まランナー


         by、ナカシマ アヤ









2009年5月29日

あらましな仕事

 今週から造林班、永見さんの元で修行中です。
永見班は毎日出勤ではないので、その他の日は間伐。
毎朝、チェーンソーと刈り払い機を準備して待つ私に、

 『ついにアヤさんは、チェーンソーで切りながら
  刈り払い機使える様になったかね。』

と、深瀬さんが一言。
・・・んなワケないやん!!

今日は永見班と除伐に行って来ました。
仕事内容は又後日書くとして。
造林の仕事をするにあたって
永見のオトウサンと約束したコトがあります。

 『アヤちゃん、造林に限らず全ての仕事にいえるコトだけど
  初めにキッチリした仕事を覚えんさいよ。
  あらましな(ザツな)仕事はいつだって覚えるコトはできる。
  初めあらましな仕事を覚えると、
  いつまでたっても丁寧な仕事を覚えんけぇね。』

その言葉の通り、永見班の仕事後は見事です。美しい。
少々時間はかかっても、その労力を惜しまない。
この仕事があってこそ、今まで私達が間伐・主伐に入っていた
30年後、60年後の山があるんだと改めて実感しました。

 『造林あっての林業よ。』

社長がそうおっしゃった時、なんだかピンときませんでしたが
今はハッキリ理解出来ます。

この方々の下で働ける事をとても誇りに思います。

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         by、ナカシマ アヤ
              




  
  
  

2009年5月26日

苗畑日記 その伍

 いよいよ穂木挿しです。

  1、噴霧器で土中の根切り虫を退治します。

ネキリムシと言うスギ苗に悪さをするヤツがいます。
まずは噴霧器で薬を注入。
初めて噴霧器を背負いましたが、頭の先までピリピリする・・・
恐らくこの『ピリピリ感』はやってみないと分からない(笑)
床がえとは異なり、肥料は一切まきません。
肥料を入れると発根しないそうです。

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  2、穂木を挿します。

だいぶ深くまで掘り起こし、土を柔らかくします。
そして、穂木を挿す。この時、挿す方向がとっても重要。
一列に25本前後。結構ミツに挿してゆきます。

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  3、踏みしめます。

ギュッギュ、ギュッギュ、
引っ張っても抜けない位、しっかり地中に埋め込みます。
重量により深瀬先生は一往復。私はニ往復(笑)

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  4、網をかけます。

木杭を打ち込み、ワイヤーでグルっと囲み
かぶせた網を洗濯バサミで止めてゆきます。
苗畑は、特に冷え込む地域。
梅雨時に10度を下回る事もあるそうな。
朝晩の霜対策に。日中の日照り対策に。谷風の乾燥対策に。


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約9500本の穂木が並んでいます。
この内の何本が山までたどり着けるでしょうか。
良くて8割、悪くて5割・・・と先生がおっしゃっいました。
特に若葉マークの私が作業した列が心配。

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 これにて一旦、苗畑の作業終了です。
後は成長を待つばかり。
手取り足取りご指導頂き、ただ言われるままに動いていましたが
深瀬先生は、何十年と試行錯誤を繰り替えし
ここまでたどり着かれた事と思います。
色んな所に小さな工夫が散りばめられていました。
きっと来年も又、アタラシイ発見があるコトでしょう。

 夏・秋・冬と苗畑で動きがあり次第、追って報告いたします。


         by、ナカシマ アヤ

2009年5月19日

私なりの『林業論』

 そういえば、どうして安田林業にいるのか
まだ書いていなかったように思います。
・・・今更ですが。

 一目惚れしたんです。安田林業の山に。

訪れたのは丁度紅葉シーズン。
 
 上層部は50年生のスギ
 中層部は色とりどりに紅葉する広葉樹
 下層部は5年生のスギ

・・・あったんだ
私がずっと『あったらいいな』と思っていた山が。
鳥が鳴いて、山菜が取れて、ラズベリーがなるスギ山が。
私の密かな夢は、いつの日か
人が思い浮かべる『人工林』という心の仕切りを取り除くコト。
野鳥観察も出来き、子供が泥だらけになって遊べ、
ハイキングだって楽しめる。そして、スギを搬出する。
そんな『山』を残すんだ。

 まぁ、とは言っても。現実、現場はそんな甘くない・・・
前回載せましたが、今の間伐現場。
スギを切るより、明らかにザツ(主に広葉樹)を切る数が多い。
 
 急斜面、悪い足場。
 谷側を先に切り
 斜面を上りながら、下へ下へ切ってゆく。
 『切る』と言うより『落とす』感覚。
 この空間。このキハダは残したい。
 けど、この一本残すと後の作業が倍大変になる。
 ストンストン落とせるザツが、この一本に全てに引っかかる。
 
午後2時。
腕も足も悲鳴を上げ始める時間。
『切ってしまおうか。』
正直そう思う。
そんな時、フっと頭をよぎるのは
こないだ出会った2匹の青い鳥。
50年後、立派に成長したこのキハダにとまっている姿。

 『まだ終わらんのかぁ〜!?』
ごめんね、正木班長。
作業効率が全てで毎日をこなせない
私にはゆずれない、私なりの『林業論』があるのです。

   
      by、ナカシマ アヤ


 
 




2009年5月16日

『いい山』ってどんな山?

 G.W 明けから間伐に入っています。

樹齢25年程のスギ。
熟練作業員の方によれば、ほとんど手を入れていない山。
こんな状態です。

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ササ・ザツ木が生い茂り、カズラが巻き上げて
いったいスギはどこにあるのやら?
ひたすら切って、切って、切る。
すると、施行後はこんな風景。

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今日で三日間、この山を間伐しながら
ずっと、ずっと考えていた。

 『いい山、ってどんな山?』

この山、本当に鳥が多いんです。
休憩時間、チェーンソーの音が止まると
ビックリする位賑やかな鳥の大合唱。
腰をおろして、ぼんやり聞き入ってると
二匹の鳥が近づいて来た。
赤いくちばし、黄色いお腹、青い毛。
初めて見る、とても美しい鳥だった。
なぜかこの二匹、私の回りをウロウロ離れようとしない。

 ・・・もしかして、巣でもあったのかな・・・

先程『ザツ木』と一纏めにしたけれど
イロハモミジ、ヤマサクラ、キハダ、ブナ etc...
この鳥達や、クマや小動物にとっては
今のままの状態で放置する事が『いい山』だったのかもしれない。

 人間にとって『いい山』
 林業家にとって『いい山』
 山に生きるものにとって『いい山』

きっと、同じじゃない。
いったい私はどの『いい山』を残してゆきたいんだろう。

 山にとって『いい山』

を探して行きたい。
一人の林業従事者として。


       by、ナカシマ アヤ




2009年5月14日

苗畑日記 その四

 穂木取りです。

挿し木にする穂木は母樹林から取ります。
昔は山を歩き回って、穂木を取っていたそうですが
ナカナカ大変なので母樹林を作ったそうです。

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モサモサのブロッコリーのようなのがそれです。
私の背丈もありませんが
後ろに見える背の高いスギと同じ、50年生です。

 1、将来枝になるもの(エダシン)
 2、きちんと根のでるアカシンと呼ばれるのも
 3、剪定した後25cm〜30cm位の長さのもの

この条件をクリアーしたものを切ってゆきます。
この母樹林が

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この程度になるまで透いてゆきます。

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曲がったエダや将来葉になるもの(ハシン)は
予め切り落としておきます。

そして、一本一本見極めながら剪定。
これが、いと難し。
初めはエダシン・ハシンの見分けがつきません。
そしてスギの表・裏が分からない。
先生に言わすと『経験あるのみ!』だそうです・・・

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剪定したものを大と小に分け、
大21本・小25本ずつワラでとめて
エダの先を水に付けておきます。
穂木はとても乾燥に弱い。
日差しの強い日は必ず日陰で剪定をします。

一日、必死になっても600本(ちなみに先生は軽く1000本)
今年は10,000本の穂木を植えます。

 『イチマンボン!?』

って聞いた時は莫大な数の様に思いましたが
標準本数を言えば1ha あたり3000本。
って事は3ha ちょっとか・・・
昔は50,000本位当たり前だったとか。

 正直ちょっと、ゾッとなる(笑)


       by、ナカシマ アヤ


2009年5月11日

とことん吉和暮らし

 今年度、私のテーマは

『 Enjoy YOSHIWA Life ! 』

・・・仕事は勿論です。あしからず(笑)
何かの縁あって住み着いた、この吉和。
遠いコンビニまでの道のりを嘆いても仕方がない。
腹をくくって、どこまで楽しめるかやってやろうじゃない!

 村の掃除にも参加。
 集落のオッチャン方の宴にも参加。
 イベント事にはとにかく参加。
 運動会だって、地区代表で走ってやる。

見てろよ!(一体私は誰に言っているの・・・?)

 そんな訳で、カゴ編みに挑戦。
以前からやってみたい事の一つでしたが
教えて下さる方も見当たらず、ナカナカ機会がなかった。
灯台下暗し。
ちゃんと吉和内におられました。

 昨年お世話になった、ドライフラワーアレンジメントの先生。
聞いてみたら、カゴも編めるとおっしゃる。
ラッキー!!
材料は持参して下さいね・・・との事。
それこそ、山に山程あります。
キコリ友達の Y 氏を誘って、早速習いに行って参りました。

どんなツルが良いのか全く検討もつかず
取りあえず手当たり次第、安田山林で入手。
Y 氏も毎日セッセと現場で収集されていた様です。

 太いツルを使って Y 氏は大作を。
 細いツルを使って私は小作を。

二人共『みだれ編み』で編んでゆきます。
大まかな形を作り、ひたすら好きな具合に編み込んでゆくのみ。
とっても大雑把。私にピッタリ。
手の動くまま、ツルの行きたい方向へ導いてやる。

先生がおっしゃってました。

 『私はカゴを編むと、とってもストレス解消になるの。
  自分のイライラや不安も一緒に編み込んでいる感じよ。』

ん〜、私もそう思います。
不思議と、とっても心が穏やかになってゆくのが分かる。
無心の三時間。

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ナカナカ素敵でしょ?
左のが私の小作です(笑)

これはオモシロイ!
何より材料費がタダなところがスバラシイ!
今まで邪魔モノでしかなかったツル達の評価が一気に上昇。
梅雨時の休日は、当分つる編みに凝りそうです。


       by、ナカシマ アヤ



2009年4月29日

教える。

 『教えるなんて、傲慢な。
  習うなんて、甘えないで。』

 あるダンサーが開いたW.S (クラス)のタイトルです。
なぜかこの言葉がいつも心の奥にいます。

 " 明日岡田君も苗畑に行ってもらいます。
   穂木取りを教えながらやって下さい・・・"

と、社長よりメールがありました。
明日!?よりによって。
深瀬先生はお休みで、穂木取りをするのは私だけ。
う〜ん、困った。
穂木取りをして一週間。
やっとマトモな穂木取り、剪定を出来る様になってきたばかり。
後3000本、今週中に取り終わらなければと
少々焦り気味(毎日穂木は成長してゆくので)
教えられるのか?
不安、不安、不安・・・
思わず

  " 社長〜〜〜!!"

と、泣きの電話を入れてしまいました。
結局穂取りを私が教え、
社長が仕事の合間をみて現場に来られて
剪定を教えて下さる事になりました。  

 『最初から完璧に全てを教え様とするけぇ。
  使える穂木もある・・・まずはそれでいんよ。』

どうやら私の頭が固かったようです。
" 教えるヒト、より深い知識とより高い技術を持っているべし。"
そういう固定観念がありました。

 『習う時、次に誰かに教える事を頭において習ってみんさい。
  そうすると、伝えたいポイントがみえてくるけぇ。』 

う〜ん、ナルホド。
あぁ〜でもない、こう〜でもないと言いながら
出来ないモン同士、一日穂木取り・剪定をしました。
総数800本。
二人でも深瀬先生の一日分にまだ足りない。
けど、とても収穫のある一日でした(おそらく岡田君も)

さて、問題は
この内何本の穂木が使いモノになるかな・・・(苦笑)


        by、ナカシマ アヤ

2009年4月25日

苗畑日記 その参

 床がえ作業です。

そもそもなぜ『床がえ』をするのか?
挿し木は山デビューを果たすまで
約三年もの間、畑の下積み時代を過ごします。
一年生(挿し木)→二年生(一床)→三年生(ニ床)
とっても手間な作業。全ては『根』の為です。
そう、挿し木は『根』が命。

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少し分かりにくいかもしれませんが、
上下の苗、根の出かたが違うの分かるでしょうか?
上の苗は細くて繊細な根が多数。
下の苗は太くてガサツな根が多数。
より水分・栄養を取り込み、成長が早いのは上の苗なんです。
この『根』を育てる為、フワフワの栄養たっぷりの寝床に
毎年移し替えるのです。
山での人生(木生?)の荒波に耐えるため
生まれて三年は、思い切り過保護に育てる!
三つ子の魂百まで・・・(笑)

  1、根切りをする

少しもったいない様ですが。
掘り返してみると、思いのほか根の成長がよく
このままでは植えかえにくいので、少し散髪します。
丸太のまな板でトントントン・・・
この作業は喜ばしい事ですが、大変面倒。

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  2、土に植え替えます

さぁ、ここからが腕の見せ所!
両手でグッと地面に一挿しし、グリグリグリと隙間を確保し
間髪入れず、スギ苗を押し込み
根を確実に土の中に入れながら押し込みつつ引き上げる・・・
なんで『押し』ながら『引く』かと言うと
地面のなかでモジャモジャっと押し込まれた『根』を
真っすぐにしてやる為・・・だそうです。
ホンマにこれで真っすぐになってるん?
・・・モグラしか見ていません(笑)
言葉で書くと、ナニがナンだか分かりませんね。
もう手の感覚で覚えるしかない。
1000本程で、なんとな〜く掴めます。
一番大切なのは、土の上に出る部分を
出来るだけ真っすぐに立つ様にすること。

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とてもとても腰と膝にくる作業です。
膝を折り曲げかがんだ状態で
土をグリグリ、両手に全体重をかけるのですから。

 『アヤは2時を過ぎると無口になる。』

と、先生からご指摘がありました。
そうよ、だってもう体が痛くて痛くて
無駄口叩く、余裕なんて微塵もないのよ。
一日1000本目標!でしたが・・・まだ届かず。

 そしてついに、4500本、床がえ終了です!
ちなみにこのスギ三床目。
わんぱくでもいい。大きくなれよ。
あぁ、素晴らしき達成感!!

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       by、ナカシマ アヤ

2009年4月22日

田中淳夫氏

 昨日、今日取材がありました。
テーマは『田舎暮らし』

 私は田舎暮らしに憧れてココに居る訳ではありません。
林業がしたくてココに居るのです。
社長と首を捻らせていましたが、
それを踏まえた上で伺いたい、と
おっしゃって下さったのでお受けしました。

 依頼主は森林ジャーナリストの田中淳夫さん。
ご存知の方も多いのでは。
  
  『森を守れ』が森を殺す

の著者でもあります。
もう、10年も前の本ですよ・・と苦笑いされましたが
この本、私は今でも読み返しています。
そんな田中さんの目に
林業を通しての吉和での生活が、どのように映るのか
興味深くもありました。

 現代林業の最前線。
 他都道府県の現場話。
 施行プランナーについて。

話は尽きません。

その中で、ふと田中さんから質問がありました。

 『仕事をしていて、森林を守っているだ!
  っていう実感はありますか?』

・・・答えは?

 『はい。っとは言えません。』

昔から、" 自然を守ろう" " 山を大切に" と言うような
キャッチフレーズに違和感を感じていました。
人間が手で守るような存在なのか?
人間とは存在レベルが違う、もっと大きな力ではないのか?
 
 " 森林を守る "ってなんだろう?

もしかしたら、100年、200年全く手を加えないで
天然更新を促すのが守る事なのかもしれない。
本当に間伐は必要なのか?
搬出間伐をして残木を傷付けてしまうのなら
植えてから主伐まで全く手を加えず、
皆伐してしまうのが一番山に負担がないのでは?

ただ、私が従事しているのは " 林業 "
材を出してお金を得なくてはいけません。
だからこそ幼木の成長を促す為、下刈りをするし
残木を傷付けず、搬出する工夫や努力をするのです。
" 林業 " が " 森林を守る仕事 " とは思っていません。
" 森林と共存する仕事 " だと思っています。

 『儲かる林業をする。
  結果、それが持続可能な山づくりに繋がるんだ。』

そう言ってた林業家がいたなぁ〜と、
田中さんがおっしゃいました。 

 この二日間
私の中のそっとフタをして隠してたモヤモヤ感を
一気に掘り返された気分です。
そして、そこにフタを被せる事なく
田中さんはサッサと帰ってしまわれた。
・・・チクショー(笑)
きっと、自分でモガイて答えを見つけろと
おっしゃっているのでしょう。

 『日本の林業は明らかに変わってきている。
  本当に変わらなくてはいけないのは
  人間の方だ。』by、田中
 
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 右*田中 淳夫氏
 左*出水 伯明氏(カメラマン) 


        by、ナカシマ アヤ

 


2009年4月20日

苗畑日記 その弐

 苗床づくりです。

  1、噴霧器で除草剤をまきます。

まずは好き勝手に生える雑草を取り除きます。
なぜなら、今から加える肥料により
スギ苗以上に雑草がスクスクと育ってしまうからです。

  2、苦土石灰、醗酵有機などをまきます。

栄養分の高い土に。
20kgの袋を何気なく持ち運ぶ自分には
気付かないフリをします。

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  3、ユンボで耕します。

かなり固い土質なので、一度全て掘り返します。
浅すぎても固いし、掘りすぎても粘土質が出てくるし。
丁度バゲット分の深さだけ。
出てくる石は出来るだけ取り除きます。
ユンボで耕した後は決して立ち入らない事。
せっかくのフワフワ寝床が固くなってしまいます。

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  3、畝(うね)をつくり、表面をならします。

約1m幅で畝を作ります。竹とヒモを使用し美しい畝を・・・
なのですが、クワを使い慣れていない私にとって
真っすぐ、均等な深さに道を付けて行くのは至難の技。
最後に表面をならしてゆきます。

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  これで完成!
多少のうねりがあるものの
ナカナカの出来映え(完全な自己満足)
ドッシリと腰にくる一日でした。


        by、ナカシマ アヤ

2009年4月17日

苗畑日記 その壱

 『小川の山桜が咲いたら始めときよ。』

 その一言で、今週月曜日から苗畑がスタートしました。
苗をつくって50年。深瀬先生ご指導の元作業を進めます。

 土づくり、床がえ作業、穂取り、剪定、植え付け etc・・・

内容は盛りだくさん。
とにかく学ばなくては。
少しずつ、内容をまとめて写真付きで御報告致します。


 今はとにかく・・・体がキツイ。
まず腰にきて、腕がだるくて、膝に鋭い痛み。
ウワサには聞いてたけれど、コレホドとは。
そういえば一年前はチェーンソーの重さに悩まされていたっけ。

 林業というのは、仕事内容が変わる度に体が痛み
その痛みを乗り越えられる体を手に入れられて
初めて、前へ一歩進んでゆけるのかもしれません。


        by、ナカシマ アヤ







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森からの宅配便 西中国山地の山あい広島県廿日市市吉和で林業から木工まで、森林にどっぷりと浸かって抜け出せない毎日を送ってます。

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