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農山村の背景情報

Iターン者の林業最前線

現場は機をみて敏

Dさん(31歳/森林組合勤務/和歌山県)


 

   Dさん_仕事始めは焚き火を囲んで.jpg
   たき火を囲んでの世間話から一日の仕事は始まる。ベテラン同士の世間話には、一日の仕事内容、段取りの話がちりばめられている。会話を聞き漏らしてはいけない

たき火を囲んでの世間話から一日の仕事は始まる。ベテラン同士の世間話には、一日の仕事内容、段取りの話がちりばめられている。会話を聞き漏らしてはいけない。荷掛けポイントまで下ろされた間伐材が、集材の時を待っている。Dさんはこの日、ベテランと2人で木寄せや荷掛けをしていた。
                          
 Dさんは前職ではCDを作る工場に勤め、大阪に暮らしていた。
「就職情報誌で、ここの求人を見つけましてね。林業とか山仕事という求人を初めて見たこともあって、なぜか惹かれたんですよ」
 和歌山県のこの村がIターン者の受け入れに積極的だったこともあり、平成9年にIターン。伐採班に所属して3年が過ぎた。
                                                       
 Dさんの班は、ベテラン5人と、若手4人の構成だ。毎朝大まかな説明はあるが、分担についての細かい指示までは出ないことも多い。
「最初にベテランさんがそれぞれのポジションに入るので、どこに誰が入ったか、どこが手不足かを判断して自分のポジションを探します。これが見当違いだと当然怒られます」
 毎日変化する作業内容、段取り、仕事の全体像などを総合的に把握する力……。これは一つ一つの作業にも求められる。
「こまごまと『こうやから、こうで、こう』という説明はありません。『それ』と言われたらすぐ反応しないといけない。仕事の流れが理解できていないと『それ』がわからないんですよ。この班に入った当初はずいぶん怒られましたが、とても感謝しています。自分で考える力を養い、技術を高めていける。それが山で稼いでいく方法ですから」と前向きに捉える。(取材/塚本哲)

 Dさん_自分のポジションを見つける.jpg
 どこに誰が入ったか、どこが手不足かを判断して自分のポジションを探す


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